『怒りの根源は愛ですな。』
2010年03月14日 [ 未分類 ]
もう3月も中旬になりましたね。弊社は決算ですので小生は非常に忙しいです。
また4月より東神戸がオープンするにあたり明日より内覧会が始まります。
何となく気ぜわしい日々が続いております。
今日は日本マクドナルド株式会社ハンバーガー大学の学長 佐野博文氏の
講演を聞きに行って参りました。
大変興味深いお話であり、勉強になりました。
その帰りに本屋さんに行き何冊か本を買ったのですが、
その中に小生の今の心境にバッチリはまる本があったのです。
第1章を何気なく読み、衝撃が走りました。もちろん即買うことを決めたのです。
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…嵐によりあたり一面が埃に覆われ、玉蜀黍畑は荒れ果ててしまった。
その光景を目にした男たちは黙り込みあまり動かなかった。
女たちも家から出てきて男たちのそばに立った。
今度こそ男たちの気力が挫けるのではないかとそれを探るために。
女たちはそっと男たちの顔を探った。
子どもたちもまた全身の感覚を集めて、
男たちや女たちの元気が挫けるかどうか知ろうとしていた。
しばらくすると、見守っていた男たちの顔は、
ぼんやりとした、とどまったような表情が消え、
きびしい、怒りをこめた抵抗の表情をおびていった。
それで女たちは、もう大丈夫だと知り、挫けなかったことを悟った。
それから女たちらは尋ねる。どうすればいいの?
男たちはわからねぇ。しかしそれで万事よいのだ。
女たちも子どもたちもこれで万事大丈夫なのだと知っていた。
どんな不幸だって男たちさえ、しゃんとしているなら、
けっして耐えれないほど大きくはないということを心の奥の深いところで知っているのだ。
女たちは仕事をしに家に戻り、子どもたちは遊びはじめた。
男たちは自分の家の入り口に坐って、小さな棒や小石を持った手を忙しげに動かしていた。
男たちは静かに坐っていた。
考えながら
あれこれ思いめぐらせながら。
『怒りの葡萄』 ジョン・スタインベック(大久保康雄訳)新潮文庫
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先日、小生もある仕事の協議において恥ずかしながら怒りが爆発したのです。
ただ、不思議と怒りのおさまりと同時に静かな「覚悟」が芽生えたのです。
怒りはそれに対する思いより生じる。そして、それが過ぎると腹をくくった自分がいたのです。
その時小生は感じたのです。
「これで大丈夫や。」と…
じゃあ、どうすればいいのか?と聞かれてもわからないが、
とりあえず「大丈夫」ということだけはわかったのです。
女たちが男たちの怒りの顔を見て感じたのも同じなのでしょう。
また、最近では同じ例があります。
トヨタ自動車の豊田社長のシーンです。
涙ながらに米トヨタの従業員に話をしておられました。
「公聴会で、わたしは独りではなかった。皆さんが一緒だった。」と。
サラリーマン社長ではあの涙はなかったでしょう。
自社に対しての思いと責任があるからこそ流せる涙。
小生は久しぶりに侍経営者を見た気がしました。
そして小生は一日本人として確信しました。
「これでトヨタは大丈夫だ。」と。
もちろん、今回のリコールはトヨタにも責任があるのでしょう。
しかし、トヨタ潰しに必死になってる米国は気付かないうちに
最大のミスを犯してしまったのです。
それは、嵐と小生の協議相手にも同じことが言えるのですが、
「ついに本気にさせてしまった」ということです。
玉蜀黍畑は再生するでしょう。
トヨタはこれを利用し更に飛躍するでしょう。
小生ももちろん…
ということで 皆さんも、明日へと繋がる「怒り」を!
(おまけ)
あるPANASONICの方が仰っておられましたが、
もし、今回のトヨタのようなことが松下で起こっていたら、
幸之助さんなら、
「米公聴会?そんなええ宣伝の機会はおまへん。大チャンスや。
断る理由などおまへん。早速行きましょ。おおきにおおきに」って、必ず言ってたでしょう。
だって(笑)
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